オーク樽で熟成させたこだわりのペールエール

「サミエルスミス・オールドブルワリー」の設立は1758年、イギリス北部ヨーク州のタドキャスターにある。周囲は農耕馬の馬車がビール配達に利用されることもあり、のどかな風景の町でサミエルスミスのパブもある。ヨーク州では最古といわれ、現在でも、未だに大手資本が入っていない珍しい醸造所でもある。

設立当時に掘られた深さ85フィート（約26メートル）の井戸から湧き出る、ペールエールに最適とされる天然硬水を醸造に使用。

発酵に使われる酵母も、19世紀から同じ種類のものを使い続けているというこだわり。発酵には「ストーンヨークシャースクエア」という石で出来た発酵槽で行い、さらに熟成にはオーク樽を使用している。

『サミエルスミス　オーガニック・ペールエール』は、伝統を守り続ける自然派ビール。口当たりはかなり濃厚で、ローストモルトの風味でまろやかな味わい。カラメルのような甘い香りから、ほのかにストロベリーのような甘酸っぱさも感じられる。

外観は濃い赤銅色で、フルボディなのだが、この酸味が重さを感じさせないようにしている。泡立ちもよく、グラスに鼻を近づけると、わずかに酸味を含んだ木の実のような甘い香りが漂ってくる。

飲み頃最適温度は、冷やしすぎず10～13℃くらいで、時間をかけてじっくり楽しみたい。