
ポーターのお手本のようなほろ苦い味わい
ポーターとは荷運び人のこと。ポーターは1722年にロンドンで誕生した。当時、ペールエールとブラウンエール、そして古くなって酸味が出たブラウンエールを混ぜたスリースレッドというビールが人気だった。そこでロンドンのパブ・オーナーだったラルフ・ハーウッドが初めから同じ味のビールをつくることを考案した。
いったんはエンタイアと名付けられたが、パブの近くの青果市場で働くポーターたちが好んで飲んだため、いつしか“ポーター”と呼ばれるようになった。『ロンドンポーター』はそのお手本のようなビール。
クリーミーな味わいは、ブラウンモルト、クリスタルモルト、チョコレートモルトの3種類のモルトのブレンドによる。ホップは英国産のファグルホップを使用している。
チョコレートモルト由来のコーヒーやチョコレートを連想させる香り、ほろ苦さとカラメル香の甘さもある。やや重めの印象も受けるが、口当たりはなめらかで飲みやすい仕上がりになっている。
ポーターはその後アイルランドに渡り進化した。1778年アーサー・ギネスが考案したギネス・スタウトである。当時、ビールの税金は“麦芽”にかけられていた。そこでギネスは麦芽にしない大麦を直接ローストして原材料に加えてみたところ、ホップとは違う焦げた苦味がシャープさとなり人気を博し、世界的なヒット商品となったのである。
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製造元:フラー・スミス・アンド・ターナー社
スタイル:ポーター(上面発酵)
原料:麦芽、ホップ
アルコール度数:4.7%
内容量:330ml