日本酒の飲み方と保存の仕方

温度で変わる燗の呼び方

一説には、日本酒の香味成分は700種類以上あり、ウィスキーの400種類、ワイン600種類より多いといわれています。見た目の淡麗さとは相反して、その味わいは複雑で、かつバリエーションに富んでいます。飲む際の温度の違いによっても、同じ日本酒の印象は千差万別です。

飛び切り燗  55℃以上
徳利は持てるが直後にかなり指先が熱くなる。鼻腔を刺激する香りが強く、極めて辛口に感じる。純米酒、本醸造、普通酒向き。
熱燗  約50℃
徳利から湯気が立ち、持てば熱いと感じる。香りが際立ってきて、きりりとした辛口になる。本醸造、普通酒向き。
上燗  約45℃
徳利を持って暖かいと感じる。注いだお酒から湯気が出るくらい。香りがきりっと締まり、広がりのある味わいを感じる。純米酒はこの温度で堪能できるものが多い。
ぬる燗  約40℃
徳利を持ったときに、体温と同じ程度で熱いとは感じない。香りは際立ってくるが、まろやかな味わいとなる。
人肌燗  約35℃
字面とは違って、体温よりは少し低く、飲んだときは少しぬるいと感じるくらい。その分米や麹の香りがダイレクトに感じられ、さらりとした味わいになる。
日向燗  約30℃
熱いとも冷たいとも感じず、ぬるいくらい。香りは立つが、なめらかな味わいとなる。
ひや(常温)  約20℃
手に持つと次第に冷たさが伝わってくるくらい。香りは軟らかくなり、なめらかな味わいになる。熟酒の香りを楽しむには、これくらいの温度が最適。
涼冷え(すずびえ)  約15℃
手に持つとはっきりとした冷たさが伝わってくる。冷蔵庫から出してしばらく経ったくらい。香りが華やかになり、まろやかな味わいになる。
花冷え  約10℃
冷蔵庫で数時間冷やした頃。香りは抑えられ、味わいがしっかりと感じられ、繊細になる。爽酒の適正温度。
雪冷え  約5℃
氷水でしっかりと冷やしたくらい。香りも味わいも余り感じられない。

「冷酒」って常温のこと?

居酒屋で、「冷やで一杯」というと、冷酒が出てくると思いがちですが、実は燗をしていない常温の酒のことをいいます。ちなみに「燗」とは、冷(ひや)と熱いの「間」だから”かん”、という説がありまる。

 

 

 

日本酒の保存方法

ワインほどではないにしろ、日本酒も保存法に気をつけないとすぐに変質してしいます。開封前の日本酒は、光と温度に気を付けたいところ。日本酒は光、とくに紫外線の影響を受けやすく劣化のもとになります。直射日光はもとより、蛍光灯の明かりによっても徐々に色が変わってゆきます。箱に入れたままか、新聞紙に包んで冷暗所に保管する必要があります。

次に温度ですが、なるべく涼しく温度の変動が少ないところに置いて欲しいものです。純米酒で15℃以下、生貯蔵酒・吟醸酒などは10℃以下、生酒は5度以下を目安にします。

開封後の日本酒は、空気に触れ酸化が進むので、遅くとも1ヶ月以内には飲み切ったほうがいいですね。その際の保存場所は冷蔵庫ならば最適ですが、一升瓶では入り切らないのでよく洗った2合瓶数本に移し、保管することをお勧めします。