モルトウイスキーの造り方

「生命の水」が琥珀色のウイスキーに

お酒の造り方というのは基本的にはどれも同じです。糖分に酵母を加えると、アルコールと炭酸ガスに分解します。これをアルコール発酵といいます。例えばブドウの果実を数日間放置しておくと、自然に泡が発生して数日後にはアルコールが蓄積することがありますが、これはブドウの果皮に付いていた酵母が果実の糖分を分解してアルコール発酵をしたためです。そういった意味においてワインは、お酒の中で最も簡単につくることができると言えます。

モルト・ウィスキーの場合大麦を使いますが、実の中に抱えたデンプンのままでは酵母を加えても発酵は起こりません。アルコール発酵をさせるためには、デンプンをまず糖に変化させなければなりません。日本酒や焼酎などでは麹を利用することによって、穀物のデンプンを糖まで分解していますが、ウイスキーやビールなど、大麦を原料とするお酒の場合、デンプンを糖化させる方法がもう一つあります。大麦を発芽させ(麦芽)にすることによって酵素のはたらき、デンプンを糖に変換してくれるのです。

こうして麦芽をアルコール発酵可能な麦芽にする作業を精麦といいます。ウイスキーをつくるには、まずこの麦芽をつくることから始められます。

 

 

 

モルト・ウイスキーの製造の基本的な流れ

①精麦

大麦を水に浸し発芽を促します。発芽したならば大麦(麦芽)を乾燥させ、発芽を止めます。

②糖化

麦芽を粉砕しお湯に浸け煮沸、甘い麦汁をつくります。

③発酵

麦汁に酵母を加え発酵させ、ウォッシュ(もろみ)をつくります。

④蒸留

出来上がったもろみを単式蒸留器によって蒸留し、ニューポット(原酒)をつくります。

⑤熟成

オーク樽に詰め貯蔵します。5年、10年、15年、それ以上の熟成という長い眠りに入ります。

⑥バッティング&ボトリング

樽ごとに違う個性の原酒を見極め、必要に応じて大きな樽に混ぜ合わせます。(シングルカスクなどのように、樽熟成が終わったものをそのまま瓶詰するケースもあります。)そして最後に瓶に詰められ、ラベルが貼られ出荷となります。